こちら、お手手しびれるちゃん。筋肉が落ちて、階段の登り降りがすごく難しい。パッと駆け出すことが出来ない。そのほかにも、薬を開けること、服のボタンを掛けること、財布から小銭を出すことがうまく出来ない。フリーハンドで真っ直ぐな線や丸が描けない。だから余計に、自分の過去の作品の美しさに見とれたりする。小粥って結構いい絵描きだったんじゃない?って思う。
ガンの告知のときに、手の痺れや鈍さが残ること、卵子を守れないことなども聞いた。曼荼羅が描けなくなることや母親になる可能性がなくなることよりも、命を続けるべきだと思った。抗ガン剤はそういう薬なのだなあと理解した。わたしの人生は幸せなことのほうが多いと思う。光も影もまっすぐ受け止めたい。嘘偽りなく。最近、ガン治療中のわりに体重が増えてきたので勘弁してほしい。この野郎。
外泊許可をもらって、娑婆に出ています。蒸し暑いのう。