来年はネパールの観光誘致年『Visit Nepal 2020』である。わたしは基本的に好きなものは褒めまくるので、例に漏れずネパールのことも褒めまくらせていただく。いろんな人にこの国を訪れてほしい。ネパールを悪く言う人がいたならば寝首を掻くことも辞さない。なぜならばネパールは素晴らしい。たまにシンプルにムカつく出来事もあるけど、そんなの世界のどこにいったって同じ。そう、ネパールは最高だ。
天上天下唯一無二、神聖で美しくて優しくて愛らしくて、万物が砂埃にまみれている。あと、都市部では交通渋滞と大気汚染が深刻…いや、素晴らしい。素晴らしくはないな。あと、ダイが無邪気に絡んでくる。ダイがチヤ(ミルクティー)をご馳走してくれたりする。ダイが地べたで寝ている。ディディは少しシャイだ。
『人口より神様の数が多い』と言われるだけあって、神様がそこら中にいらっしゃる。路地にたくさんのお寺や祠がある。マリーゴールドやギーのランプ。ヒンドゥー教と仏教が共存している。チベット僧の唱えるマントラになんだか懐かしさを覚える。初めてヒマラヤ山脈を見たときは、目が潰れるかと思った。この世のものではないぐらいに美しい。人間は圧倒的畏怖を抱くと無意識に手を合わせるのだなと分かった。
それから、何を食べても美味しい。国民食のダルバートは言うまでもない。天才ダルバート!そしてモモ、トゥクパ。おやつにチョウメン、セルロティ、ドーナツ、あとおばあちゃんが売ってるスナックとか。イタリアンも中華もメキシカンも日本食も美味しい。コーヒーも美味しい。乳製品も。そして安い、素晴らしい。
ネパールは貧しい国で、物乞いやストリートチルドレンもいるし、野良犬も野良牛も猿もたくさんいる。旅行者であるわたしたちが、なにかを盗まれたり、騙されることもあるかもしれない。求めれば、日本で買うよりも色んなものが安く手に入れることができる。違法なものも手を伸ばせばたくさんある。だからこの国のことをどう感じるか、どんな行動をとるかは自分で決めればいいと思う。それはネパールに委ねてはいけない。ネパールのせいにするべきではない。
わたしはあの、四角くない国旗とか、ぎゅうぎゅうに詰め込まれるミニバンで向かうボウダナートとか、手垢にまみれたマニ車とか、びちゃびちゃのモップでホテルの廊下を掃除するディディとか、そういう光景に再会できるのをとても楽しみに思っている。ほら、Visit Nepalしたくなったでしょ。