ベッドメイキングと禅 / by co cayu

何をやるにも面白がれたら最高。

昨夜は久しぶりに再会した方に、「ベッドメイキングと禅」というテーマで延々と語っていた。こちらの熱気に押されてか、向こうもやたら神妙な顔つきで「…なるほど…」と相槌を打ってくれた。完全に付き合ってくれていただけだと思うけど。

事の発端は、「小粥さんは最近何に夢中ですか」という質問だった。もう相手が「何に夢…」と言いかけたときには重ねるように「ベッドメイキングですね」と答えていたほど。

あのね、気づいたんですが、ベッドメイキングは禅修行の類いなんですよ。ひとり黙々と、乱れた部屋の中をひとつずつ整えてゆきます。部屋は心。ゴミを捨て、鏡を磨き、人間の気配を落としてゆきます。枯山水を描くかの如くシーツの曲線を描き、無駄なシワひとつそこにあってはいけません。清浄で静謐な客室に戻すことが目的。毎日掃除をしても、使われれば毎日汚れます。これの繰り返しです。慢心があればそれが分かりやすく部屋に現れてしまう。「はぁ、なるほど…」

「だから修行も出来てアルバイトにもなって、一石二鳥なんです」普段思っていることを誰かに話せてとても満足だった。知人は「いやぁ、なんだかパワーアップしてて安心しました」とまとめて帰って行った。だろ!