朝5:30に食堂へ行き、そこで白湯をちびちびやりながら太陽が昇るのを眺めるのが日課なのだけど、昨日も今日も見えなかった。このところ雲が厚くて、空全体が重たいのである。限られた病棟の窓から月と太陽を眺める楽しみ。台風の接近で明日も難しかろうなあと思っている。
抗ガン剤2クール目が始まった。ファンタオレンジみたいなカラフルな点滴が24時間吊るされている。昨日はなんだかフラフラになった。普段ほとんど怒らないのに、急に美術界の縦社会体質や性差、市場の小ささなどに想いを巡らせて、一人で腹を立てていたからかもしれない。怒ると絵が捗る。それは多分、感情の昇華(消火)行動なのだと思う。
私たちには時代の武器があって、表現できる場所も多い。今の美術市場に距離を置き、全く別の市場で成果を出す同年代のアーティストもいる。そもそも絵描きは夢のある仕事だからな、と1日中そんなことを考えて、いや待てよ、そういうのとはハナから無縁でやってきたじゃないか、と自分が野良であったことを思い出した。どこにも属さず、面倒なことは抜きにして、楽しく絵を描いてきたんだった。いやぁ、なんで怒っていたんだっけ。だからその、日本の美術界への。
森永ダースを食べるたび、小沢健二のCMを思い出します。12個だ・か・ら、ダ・ー・ス・で・す。コーヒー淹れよっと。
