うなぎ、大好きなんですけどもう2年ほど食べていません。誰かに「うなぎでもご馳走しようか」って言ってもらうたびに、泣く泣く「守り本尊の眷属がうなぎと分かって以来食べられないんです」と答えます。そしてお相手は「???」となる。もうずっとそれを繰り返しています。ちょうどいま土用期間なので、ここでご説明いたしましょう。うなぎ、美味しいよね。
生まれた年の干支に応じて守ってくださる仏さまがいるとされていて、これは陰陽道と合した俗信だとか言われたりもしますが、例えばわたくしの干支・丑年の守り本尊は『虚空蔵菩薩』。その菩薩の使いがうなぎです。だからわたしがうなぎを食べるということは、守護してくれる存在を自ら駆逐することになる…というので、食べるのをやめました。そうやって、わたしは信仰のひとつとしてうなぎを食べずにおりますが、好物を自分から取り上げてみるのもなかなか面白いものです。まあ、何をしたっていつかは死ぬし、気にせず食べたいものを食べるのもいい。何を信じ、何を拠り所にするかは自分で選ぶもので、わたしだって自分の信仰外にあるものはほとんど意識しないし。これがうなぎでなく海藻類だったら、もっと悲しかったかな。
先日37才になりました、今後ともご贔屓によろしくお願いします。