【得度いたしました】
去る7月18日、かねてより親交のある岡山県真庭市の真言宗御室派寺院・福王寺(ふくおうじ)様で得度いたしました。観音菩薩様の御縁日であり、ちょうど5年前に悪性リンパ腫の告知を受けた日でもあります。
得度式において、福王寺小谷御住職より【龍阿(りゅうあ)】という僧名を与えていただきました。畏れ多くも素晴らしい名前を与えていただき感謝するとともに、この名を大切に育てていかねばという思いです。
わたしが生まれた家は代々真言宗ではありません。自分でこれだという信仰を選べるということは何と恵まれた境遇かと思う反面、そのことにもまた大きな意味があるのだと感じています。出家しましたことで、長らく探していたものを見つけたような、何ともいえない気持ちもあります。
今後は僧侶を目指して活動するのかというご質問も多くいただいておりますが、僧侶になるにはまず受戒、そして修行に入る必要があります。
少なからずこれまで神仏を拝んできた身としては、今生どの程度神仏に近づけるかは人それぞれ決まっていると思います。自分がやるべきことを続ける、その上でその器に見合ったご縁が出てくるものだと思いますので、まずはなによりも仏画師を生業とし、日々自分なりに拝みながら、宗教宗派問わずご縁をいただいた神仏を描く身として地道に活動して参ります。引き続き作品をご用命いただけますと幸いです。
みなさまがわたしを育ててくださり、ようやくここまで辿り着きました。これからまたスタートを迎えられること、心からの感謝を込めて。いつも応援してくださり、お世話になっているみなさまお一人お一人に事前にお伝えできず申し訳ありませんでした。これからの活動でお返ししていけたらと思います。
得度式をお引き受けいただいた福王寺様、倉信くん、弘泉さん、つぐみちゃん、本当にありがとうございました。小谷御住職の愛の深きこと、いつもお大師さまに重なります。前世療法でわたし玉依御前様でしたので分かります(狂ってないです)。
今年の2月に眞光院・明大先生にご無理を言い、南光坊・板脇御住職とご一緒に西条市の安養寺さまへお参りさせていただいたことが信仰への向き合い方を問いただす大きな転機となりました。素晴らしい機会をありがとうございます。
また、得度式の当日に、見事な胡蝶蘭を届けてくださった明大先生に改めて御礼申し上げます。勝手に、過去世で共に仏道修行をした片割れだと思って慕っています。今回の命を完成させましょうね。
得度に関して支援を申し出てくれた友人、下村ご夫妻の心強い存在があります。家族のように温かく優しく、わたしの夢を応援してくれるありがたさ・心強さを感じています。病床においてもエールを送り続けてくれました。ありがとう!
最後にうちの家族のみなさま。突然一族から他宗派に出家する者が出て驚かれていることと思います。ガンになったときもさぞ驚いたことと思いますが、そういう宿命だとお受け止めいただき、末永くお付き合いいただけますようよろしくお願いいたします。合掌